Date

2007年3月19日

鰐の棒屋根の修理

ぱっくりと縫い目がほつれています。
内縫いの縫い目ですので、縫うのは内側からとなります。

本来は裏返した状態で縫い、縫い上げてから表に返します。
けれども、これは既に表に返っています。表に返り、そして芯が貼り込まれてそれからコーナーの補強パッチが縫い込まれています。
当然ながら、裏返しにはなりません。

なので、表に返った状態で内側のコバを縫っていきます・・・・

R0013334

R0013343

二カ所、大きくほつれていましたので各箇所を内側からチクチクと縫い上げていきます。
芯が貼り込まれ、革もクロコですしおまけに経年劣化もしていまして、固く脆くなっています。
ほつれて剥がれた内コバを縫っていくのは骨が折れますが、どうにか縫い上げました。

脆くなっている革。
油分と水分を補給し革に柔軟性を取り戻させつつ、補強の伸び留めテープを貼り込みながら縫っていきました。

それでも縫い目から裂けたり、割れたりしがちです。
糸を少し強く引いただけでも切れる場合があります。

縫い割ったところに少し糸が覗く部分がありますが、これ以上引き切れないと判断しています。

可能な事と無理な事と線引きをしながら、出来るだけきれいで丈夫で使える状態にしていきます。

まだまだ掛かりそうです・・・・